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女性のための分子栄養学

2025.06.11

5日間の間に東京まで2往復した際の、2回目の東京行きでは

(1回目はこちら→第113回 日本美容外科学会

「女性のためのオーソモレキュラー医学」という学会に出席してきました。

オーソモレキュラーという言葉より、最近では分子栄養学という言葉の方が

聞き慣れている方が多いかもしれません。

美容医療の現場に栄養の視点を取り入れるようになって10年近く経ちますが、

最初の頃は講義についていけず、頭の中に「?」マークが飛び交っていたのが、

今回は先生方の講義の内容がすーっと入ってきて、クリニックでの経験症例と併せ考えたりもしながら、より深い学びを得られました。

勉強すればするほど、さらに自分の知らない世界が目の前に広がってきて、時に無力感すら感じる分子栄養学の世界ですが、

それなりに成長している自分を感じることができて嬉しかったです。

 

さて。

分子栄養学とは、簡単にいうと生化学です。

・チロシン(アミノ酸の1種)からメラニンが合成されるのも

・糖や脂質やアミノ酸からATP(エネルギー)が合成されるのも

・アミノ酸、鉄、ビタミンC、亜鉛などからコラーゲン線維が合成されるのも

すべて化学反応です。

その化学反応を「代謝」といい、生体内での代謝を解明するのが生化学です。

 

美容医療において「肌をきれいにする」ために、私たちは日々さまざまな治療を行います。

レーザー、高周波、注入治療、そしてスキンケア。

これらの治療は、細胞を活性化させ、コラーゲンの生成を促し、メラニンを分解・排泄させ、ターンオーバーにより皮膚を再生させます。

つまりこれらもすべて、体内で起きている化学反応なんです。

 

これが、当院が美容医療に分子栄養学を取り入れている理由です。

 

美容医療と聞くと、どうしても「外から何かを与える治療」と思われがちですが、

本当に肌を変えるには、「内側からの材料」つまり栄養がとても重要。

どんなに良い美容機器や高価なコスメを使っても、

細胞に材料(=栄養)が足りていなければ、反応は鈍く、治療効果にも差が出てしまうのです。

「治療効果が続かない」「肌の反応が鈍い」といった背景には、

こうした栄養や代謝の問題が隠れていることも少なくありません。

 

分子栄養学を学ぶと、例えば

「ビタミンB群がホルモンバランスや皮膚のターンオーバーに与える影響」

「鉄・亜鉛不足と肌荒れや疲労感の関係」

「腸内環境と自律神経のつながり」

など、皮膚だけではなく、皮膚と体をひとつづきのものとしてとらえることができるようになります。

この視点が、治療を組み立てるうえでも、老けない肌を作るうえでも非常に重要だと考えています。

今回の学会では、最新のエビデンスに基づいた栄養療法の実践例や、数値の読み解き方など、臨床に役立つ情報も多く得られました。

《外からの美容医療》× 《内側からの分子栄養学》

この掛け算が、患者様の「肌だけでなく、心身の健康まで整える本質的な美容医療」につながると、改めて実感しています。

 

そして、代謝を左右する因子としては「栄養素の過不足」だけではなく、

「酵素が活性化する温度(体温)」、「細胞が活性化する環境」があります。

 

「食べる」「寝る」「遊ぶ(ストレスをためない)」「笑う」「体を温める(36.5℃以上)」こと。

 

この5つを大切にするだけで、細胞の代謝はグッと高まり、健康にも美容にも良い変化が起き始めます。

昭和世代の方であれば、昔、日産セフィーロのCMで使われた「くうねるあそぶ。」というコピーが流行った記憶があるのでは?

あれ、だらけることを正当化しようとする言葉じゃなくて、

ヒトが健康に生きるための核心をついたフレーズだったんだなーと、今なら強く共感します。

これからも、目に見える美しさだけでなく、

根本から健康でしなやかな美しさをサポートできるように、日々の診療に学びを活かしていきます。

TAKEDA BEAUTY CLINIC DOCTOR

医療法人TSC タケダスポーツ・ビューティークリニック 皮膚科・美容皮膚科 院長

皮膚科専門医 武田りわ

「美肌は人を幸せにする」を理念に、西洋医学を基礎とする美容医療に栄養医学を取り入れ、体の外側と内側からのケアを提案している。肌の老化を治すだけではなく、老けにくい健康な肌作りが得意。皮膚科専門医、オーソモレキュラー・ニュートリションドクター(OND)認定医の資格保有。

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