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「花粉皮膚炎」――予防のために今できること

2025.03.27

今年は例年に比べて花粉の飛散量が多く、

それに伴い「花粉皮膚炎」のご相談が増えています。

(福岡の場合、黄砂の影響も大きいと思います)

花粉皮膚炎とは、肌に付着した花粉が原因で赤みやかゆみ、乾燥などの炎症が起こる状態です。

アトピー体質の方や敏感肌の方に多く見られますが、

肌のバリア機能が弱っていると、特に花粉アレルギーがない方でも誰でも起こり得ます。

今回は、花粉皮膚炎を予防するためのスキンケアや生活習慣のポイントをご紹介します。

1. 角質バリアを壊すスキンケアにご注意!

洗顔のしすぎ、強いクレンジング、スクラブなどの刺激のあるケアは、

肌を守る「角質バリア機能」を低下させてしまいます。

バリアが壊れると、花粉などのアレルゲンが肌内部に侵入しやすくなり、炎症が起こりやすくなります。

▼避けたいケアの例

  • ダブル洗顔のしすぎ
  • 強くこする洗顔やクレンジング
  • 頻回のスクラブ洗顔
  • 強いアルカリ性の石けん
  • アルコールが多く含まれる化粧品
  • 週に何度も行うピーリング

 

2. 保湿でバリア機能をサポート

肌のバリア機能を回復・維持するために最も重要なのが「保湿」です。

花粉シーズンは、朝晩のスキンケアに保湿成分(セラミド、ヒアルロン酸、グリセリンなど)をたっぷりと取り入れましょう。

▼保湿のポイント

  • 洗顔後すぐに保湿する(肌が乾く前に)
  • 乾燥が気になる部分には重ねづけを
  • 乳液やクリームで水分を閉じ込める

3. 炎症を招きやすい食材にも注意

日々の食事も肌の炎症に関係しています。

花粉皮膚炎の悪化を防ぐためには、炎症を助長しやすい食材をなるべく控えることも大切です。

▼摂りすぎ注意の食品

  • 揚げ物や加工食品(トランス脂肪酸、酸化した油)
  • 白砂糖たっぷりのお菓子
  • アルコール

こうした食品は、体内で炎症反応を引き起こしやすいので、肌にも悪影響を及ぼします。

 

4. 腸内環境を整えて免疫バランスを調整

肌と腸は深く関係しています。

腸内環境が乱れると、免疫機能のバランスも崩れ、アレルギー反応(=免疫の暴走)が強く出やすくなります。

▼腸活におすすめの食品

  • 発酵食品(納豆、味噌、麹、ぬか漬けなど)
  • 水溶性食物繊維(野菜、海藻、きのこ)
  • オリゴ糖(バナナ、ごぼう、玉ねぎなど)
  • 十分な水分摂取(便通を整える)

▼腸内環境を乱しやすい、避けたい食品

  • 加工食品(ハム、ウインナー、スナック菓子など)
  • トランス脂肪酸(マーガリン、ファストフード)
  • 糖質(甘いお菓子、清涼飲料水など)
  • アルコールの過剰摂取

こうした食品は、腸内の悪玉菌を増やし、炎症を引き起こすリスクを高めます。

「肌は腸の鏡」とも言われます。

バリア機能の強い肌を目指すには、まず腸から見直してみるのも一つの方法です。

 

5. アレルギーを抑える栄養素を意識的に

アレルギー症状を抑制する働きのある栄養素を積極的に摂ることも、花粉皮膚炎対策に役立ちます。

▼おすすめ栄養素と食材

  • ビタミンC(ピーマン、ブロッコリー、柑橘類など)
    → 抗酸化作用、ヒスタミン抑制作用あり
  • ビタミンD(鮭、きのこ類、卵など)
    → 免疫調整に関与
  • オメガ3脂肪酸(青魚、亜麻仁油など)
    → 抗炎症作用あり

 

6. 正常な角質バリアを形成するために必要な栄養素

スキンケアで外から守るだけでなく、

肌の土台を内側から育てることも、バリア機能を高めるうえで非常に重要です。

角質バリアをしっかり形成・維持するためには、次のような栄養素を意識して摂取しましょう。

▼角質バリアを整える栄養素と食材

  • -必須脂肪酸(オメガ3・オメガ6)
    → セラミドなど角質細胞間脂質の原料に
    例:青魚、亜麻仁油、ごま油 など
  • ビタミンA
    → 肌のターンオーバーを正常化
    例:レバー、卵黄、にんじん、かぼちゃ
  • ビタミンB群(特にB2・B6・ナイアシン)
    → 皮膚の細胞再生と角化をサポート
    例:納豆、鶏むね肉、魚介類、きのこ類
  • ビタミンC
    → セラミド合成の補助、抗酸化作用で肌を守る
    例:キウイ、ブロッコリー、いちご、柑橘類
  • 亜鉛
    → 皮膚の修復と免疫調整に必要
    例:牡蠣、赤身肉、ナッツ類
  • グルコシルセラミドなどセラミドの前駆体
    → 角質層の潤い保持に関与
    例:こんにゃく、小麦胚芽、米ぬか など

 

肌は「スキンケア+食ケア」で育てる時代です。

バリア機能が整うと、花粉やアレルゲンに負けにくい健やかな肌へと導かれます。

強い肌は、花粉皮膚炎を起こしにくいだけではなく、シミ・しわ・たるみの予防にも繋がります。

外からのケアだけではなく、内側からのケアをしっかりと意識してみてください。

 

完璧な食事を摂らなければ!と思い詰めてストレスになってしまっては本末転倒です。

美味しい旬の食材をたくさんいただいて

食べることそのものを楽しみ

肌も体も心も健康で、充実した時間を過ごしましょう。

 

TAKEDA BEAUTY CLINIC DOCTOR

医療法人TSC タケダスポーツ・ビューティークリニック 皮膚科・美容皮膚科 院長

皮膚科専門医 武田りわ

「美肌は人を幸せにする」を理念に、西洋医学を基礎とする美容医療に栄養医学を取り入れ、体の外側と内側からのケアを提案している。肌の老化を治すだけではなく、老けにくい健康な肌作りが得意。皮膚科専門医、オーソモレキュラー・ニュートリションドクター(OND)認定医の資格保有。

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