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美容医療・「直美」批判に思う

2025.02.10

SNSの普及で、この数年で美容医療の情報が急激に身近になった一方で、

美容医療におけるトラブルや、美容医師の不適切なSNS投稿が注目を集め

美容医療、あるいは美容医師に対する批判をよく目にするようになりました。

 

たとえば

「美容医療に進む医師は知能ゼロ」

「美容医療は国民の敵」

「美容の医者は底辺」

「美容医療なんていらない」

といった極端な意見を何度も目にしたことがあります。

特に、保険診療を行う医師に、美容や自由診療に対して強い嫌悪感を持つ方が多いような。

 

私も医師になりたての頃は「美容なんて医療ではない」と考えていたので

他科の医師が美容を否定したがる気持ちは分かります。

でも、「美容医療で救われる人」をたくさん見てきた今、「美容医療なんて不要」とは決して思えません。

美容医療は、肌の不調や見た目のコンプレックスを治療することで、

心身の健康を実現し、人生の質を向上させる医療です。

そして脱毛であれレーザーであれ注入であれ、美容のための施術で不幸な事故が起きないためにも

人体組織に侵襲を与える施術は「医療でなければいけない」と思っています。

 

ただ、美容医療の現場にいない人には

そうした美容医療の意義や価値は実感できず、また想像すらできないのかもしれません。

 

私自身は「人の役に立ちたい」「人を救える仕事がしたい」と医師を志しましたが

美容皮膚科を生業としている今、とても充実感を感じています。

私の人生において大切なのは、

「立派な医師であるか」ということではなく「人の役に立てているか」ということ。

医師という職業のなかのヒエラルキーにおいて、美容が底辺であろうがなかろうが

(そもそもヒエラルキーなんてないと思いますが)

誰かの役に立てているという実感が持てるこの仕事が私は好きだし、この仕事に誇りを持っています。

 

医者の質は、個々の意識と努力、経験と技術によって決まるものであって

美容だから悪、美容以外だから正、というわけではないはず。

美容の医者にも正義感・倫理観が高く、誠実で勤勉な人はたくさんいますし

外科や内科でもヤバい医者は普通にいますからね。

 

ただ・・・

ここ数年で急激に美容へ進む医師が増えて

「ちょっとどうなの?」と感じてしまう医師が増えた気はします。

 

昨年話題になった「直美(ちょくび)」(=医学部卒業後すぐに美容医療へ進む医師)。

「楽して儲けようとしている」「医療というより商売」「未熟な医師がトラブルを起こしやすい」

といったイメージで批判されてるようですが

実際、直美かどうかは関係なく、上記のイメージそのままな美容医師は確かにいます。

 

倫理観が欠如した医師や、金儲け至上主義の医師、マーケティングばかり語る医師。

そこに、愛はあるんか?

私は医学部を卒業して皮膚科に入局し、皮膚科専門医の資格を取得しました。

(決して、自分は直美じゃないよアピールをしたいわけではなく。笑)

美容皮膚科をメインとしている今の私の礎となっているのは

やっぱり当時の皮膚科での研修や関連病院での経験だったと思います。

 

・自分の処方一つで、人の命や人生を左右するという責任の重さ

・どんなに手を尽くしても、救えない命があるという現実

・同じ疾患、同じ治療でも千差万別な治療経過と副作用

 

そういう経験を通して、生命に対する深い畏敬の念が刻まれました。

医学は万能ではなく、医師は無力で、医療は不確実であることを知りました。

医学は日進月歩で進化し続けていますが、

それでも人間が持つ「生命力」や「治癒力」は神秘的で不可解です。

医師にできるのは、患者さんの悩みや希望に寄り添い、伴走し、

患者さんとともに最善の選択を模索することだけだという謙虚な考えに至りました。

 

あの頃の経験があるからこそ、今も現状に満足することなく

少しでも知識を増やし、腕を磨き続けようとする原動力になっています。

口が裂けても「〇〇の名医」とか「〇〇日本一」なんて自称できません。

 

美容医療は、美しさを通じて人々の自信や幸福感を引き出す素晴らしい分野です。

しかしその基盤には、皮膚科で学んだ「健康を守る医療」の精神があります。

これからも一人でも多くの方の力になれるよう、謙虚な心で学び続けながら、最善の治療を提供していきたいと思います。

ご相談やお悩みがあれば、どうぞお気軽にお越しください。

TAKEDA BEAUTY CLINIC DOCTOR

医療法人TSC タケダスポーツ・ビューティークリニック 皮膚科・美容皮膚科 院長

皮膚科専門医 武田りわ

「美肌は人を幸せにする」を理念に、西洋医学を基礎とする美容医療に栄養医学を取り入れ、体の外側と内側からのケアを提案している。肌の老化を治すだけではなく、老けにくい健康な肌作りが得意。皮膚科専門医、オーソモレキュラー・ニュートリションドクター(OND)認定医の資格保有。

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