某SNSで、シスペラ論争が起きているようです。
シスペラは危険だ、と。
私も書籍を参考にさせていただいている人気美容化学者の指摘・解説がバズっていたので
私も一瞬『え、そうなの?』と流されそうになりましたが。
その方のブログを再度読んでみて、不必要な不安を煽りかねない内容と感じたので
シスペラの安全性に対する私の意見を書こうと思います。
※あくまで当院でシスペラをご購入された方が、上述の情報に触れて混乱したり不安を感じないためであって
ネット上で論争を繰り広げる意図はありません。
そんな時間もありませんし💦
シスペラ(システアミンクリーム)が危険だという主張の骨子は
【『システアミン』の正体はパーマ剤だから皮膚に塗るのは危険】
【システアミンには「催奇形性」リスクがある】
の2点のようです。
これらについて、私の意見を述べます。
(薬機法云々については、自分の意見を語れるほど正しい知識を持ち合わせていないので💦
あくまで使用される方々に不安を与える情報(危険性)についてだけです)
【『システアミン』の正体はパーマ剤だから皮膚に塗るのは危険】について
パーマ液に含まれる成分だから危険、というのはいささか強引な気がします。
では、パーマをかけるのも危険ということになりますよね。
確かに、世に溢れる薬液や化粧品の成分のなかには毒性が認められているものもありますが
基本的にそれらは人体への影響がないか、あっても僅かであるように濃度が調整されているはずです。
美容師さんの手荒れは頻繁に経験するものではありますが
その最大の原因はパーマ液そのものではなく
頻回のシャンプーで水に触れるために皮膚の角層バリアが壊されることで
カラー剤やパーマ液による刺激による炎症が引き起こされるというものです。
角層バリアが壊れると、さまざまな物質が刺激になるので
パーマ液に限らず、例えば低刺激と思われているシャンプーや石鹸でも荒れることがあります。
長時間肌に触れるファンデーションも
液状やクリームタイプのものには、皮膚には好ましくない界面活性剤が含まれていますが
だから危険と言ってしまうのはどうかと思います。
パーマ液も、カラー剤も、ファンデーションも、その他の化粧品も、シスペラも
いわば、食品で言うところの《嗜好品》です。
僅かなリスクでも避けたい方は、無理に使う必要はありません。
何らかの効果を得るために、これらの《嗜好品》を使いたい方だけが
正しい使用量・使用方法を守って使えばいいのです。
シスペラに関して言えば
・洗顔後、シスペラの塗布までは1時間以上あけること。
・塗布から15分後に洗い流すこと。
この2点を守ることで、赤みや痒みのような副作用は極めて稀となります。
【システアミンには「催奇形性」リスクがある】について
先述の美容化学者が、シスペラの催奇形性リスクを指摘する根拠として挙げているのが以下の調査です。
▶システアミン塩酸塩を配合した洗い流すヘアセット料の安全性に関する調査
https://www.japal.org/wp-content/uploads/mt/pdf/notice/20131218_1218-1.pdf
マウスにシステアミンを大量に経口投与した場合に奇形リスクが疑われるという内容です。
・動物実験であること
・大量投与であること
・経口投与であること
これらの点においてシスペラの使用方法とは全く異なる条件下での調査結果をもってして
シスペラに催奇形性があるかのような理論展開は、いささか乱暴に感じます。
◆しかも、実はこの調査には続きがあります。
▶化粧品の洗い流すヘアセット料におけるシステアミンのリスク評価について
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000032323.pdf
この調査では、パーマ液80mlを通常想定される2倍の面積の頭皮に塗布して18分放置した場合のシステアミンの経皮的吸収量を算出し、非常に厳しい安全基準に基づいて
『化粧品パーマ液におけるシステアミンの暴露マージンは、一般的な不確実係数の100を上回っていることから、通常の使用方法においては、利用者の安全は確保されている。』
と結論づけられています。
パーマ液のシステアミン濃度は最高で5.8%。
シスペラのシステアミン濃度は5%。
そしてシスペラは1本50gで約2か月使用できることから、使用量は1日あたり0.83g。
以上より、シスペラについてもパーマ液同様に、通常の使用方法においては、利用者の安全は確保されていると断言してよいと思います。
◆ちなみに、皮膚に塗るもので催奇形性が認められているものとしてトレチノイン(レチノイン酸)があります。
ゼオスキンのセラピューティックで使用する薬剤です。
これについては、レチノイン酸療法の開発者である東大の吉村浩太郎先生が以下のように述べられています。
『外用における催奇形性については実際に吸収され血中に入る量を投与量、吸収率などから考慮すると
内服薬の千分の一のオーダーであり、非常に低いと考えられる(この場合それぞれのレチノイドの半減期の長さも問題になる)。
米国ではレチノイン酸“外用”では催奇形性はありえないと結論付けられ、
仮に注意するとしても“妊娠している女性”のみで十分であるとする意見が多い。』
◆皮膚は本来、外界の物質を体内へ侵入させないための鉄壁の役割(バリア機能)を担う臓器です。
狭心症に用いるニトログリセリンのように、
皮膚を通して全身循環血流に送られ標的臓器に作用するように設計された薬物を除いては、
皮膚局所に作用するように設計されている化粧品や外用薬が
皮膚から吸収されて血中や全身組織に到達する量は微々たるもので
全身的な副作用の危険性は低いと言えます。
◆ちなみに日本では、腎性シスチン尿症の治療薬として
システアミン50mgと150mgのカプセルが承認されており
体重50kgを超える12歳以上の患者には、1日に2gが経口投与されます。
◆また、システアミンは、EU各国およびアメリカFDAにおいても化粧品への使用が許可されています。
シスペラは世界で権威のある米国皮膚科学会(AAD)で発表され、多くの臨床研究論文があるクリームです。
◆シスペラを取り扱う私達医師のもとには、
シスペラの効果に関する多数の二重盲検無作為化比較試験の論文資料があります。
これらを総合して考えれば、シスペラによる催奇形性のリスクは極めてゼロに近いと言っていいのではないでしょうか。
他のメディカルコスメや美容医療同様、妊娠中・授乳中の方では安全性の確認ができていないのでご使用いただけませんが
それ以外の方であれば、安心して使っていただけると思います。
ここまで述べてきたのは、あくまでシスペラの催奇形性リスクについての私見です。
シスペラがハイドロキノンの4倍の美白効果・・・という表現については
以前も書いたように(→シスペラが人気です)、若干誤解を招く表現となってしまっているかもしれません。
そして、先述の美容化学者が他にも指摘している
【通販サイトで手軽に買えて、英語の説明書しかついてこない】
については、
シスペラは、化粧品と薬剤の性質を併せ持った『コスメシューティカル』であり
科学的に効果と高い安全性が検証されたスキンケア製品です。
その安全性の高さゆえに、直接の診察なしでご購入いただけるようになっています。
そして少なくとも当院のオンラインショップでは、公式パンフレットと当院オリジナルの説明書きを同封しています。
シスペラはあくまで美容目的に使用する化粧品であって
生死に関わるものでも、健康を左右するものでもありません。
このブログに書かせていただいた情報を踏まえた上で、僅かでも不安を感じられる方は使用を控えられるのが賢明です。
そして、現在シスペラを使われている、あるいは購入を検討されている方は
特別に強い不安を抱える必要はありません。
生じうる副作用として最も考えられる赤み・痒みについては
使い方の工夫や適切な治療で対処可能です。
安心してシスペラをお使いください😊
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