美容皮膚科を受診されるきっかけとして1番多いのが
シミ
じゃないかと思いますが。
一口にシミと言っても、医学的には色々あります。
老人性色素斑(最も一般的なシミ)
肝斑
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)
炎症後色素沈着
雀卵斑(そばかす)
太田母斑
扁平母斑
などなど。。。
(母斑は医学的には『あざ』に分類されます)
レーザーがよく効くシミ、効かないシミ、
飲み薬が効くシミ、再発しやすいシミ、色々です。
まずは、その診断を確実につけてから治療法の選択になるわけですが。
ここで忘れてはいけないのが
皮膚癌。
シミかホクロかと思っていたら、実は癌だった・・・なんてことも。
お顔は紫外線を浴びやすい部位なので、
比較的皮膚癌が発生しやすい場所です。
日光角化症(前癌状態)
基底細胞癌
有棘細胞癌
悪性黒色腫など。。。
例えばこちらの方。(クリックで拡大します)
お顔全体のシミ、くすみ、たるみなどを改善させたいと来院されました。
話の流れ的に、なんとなく展開が予想できますね・・・(苦笑)
そう、鼻背にある、ひときわ目立つシミのような物。
結論から言うと、これが基底細胞癌でした。
肉眼的に疑わしく、
特殊な拡大鏡(ダーモスコープ)を用いたダーモスコピーでも、基底細胞癌を疑う所見でしたので
大学病院をご紹介し手術され、病理組織学的にも基底細胞癌と診断確定。
完全に切除できていたので、完治となりました。
現在は、当院で美肌のための治療を継続中です。
この方の場合は、色調や大きさからも、
もしかしたら「ちょっと違うかも?」と思われるかもしれませんが。
別の方をご紹介しますね。
↓ ↓ ↓
ご本人は「シミとホクロを取りたい。」とのことで来院されました。
パッと見で一番目立つ「シミ」は左頬(写真向かって右側)中央の色素斑ですね。
これは厳密には脂漏性角化症(いぼ)の状態です。
そして、ご本人が気にされている「ホクロ」は、
その色素斑より鼻側にある小さな黒色斑。
一見すると、確かにホクロのようですが、
よく見ると、黒い小さなつぶつぶが皮下に幾つも埋まっているように見えます。
これもまた・・・基底細胞癌を疑う所見。
前出のダーモスコピーでも
ホクロのような色素性病変でみられる色素ネットワークは認めず
★多発性の色素小点・小球
★whitish veil
といった基底細胞癌に合致する所見でした。
ちなみに・・・
右頬(写真向かって左側の黄色矢印)のごく小さな黒色斑も
ダーモスコピー上、同様の所見でした。
そして右頬の淡紅色の小結節(緑色矢印)も念のため観察したところ、
樹脂状血管が豊富で、こちらも基底細胞癌の可能性が。
この方も、すぐに大学病院をご紹介させていただきました。
まだ切除されていないので、
病理組織学的に確定診断されたわけではありませんが、
重要なことは、悪性のものかもしれない可能性を見逃さないことです。
なんとなくシミっぽい
なんとなくホクロっぽい
で、治療することはとても危険
美容的な治療だからといって、安易に安さやネームバリューでクリニックを選ばず
きちんと専門知識を学び、経験を積んだ皮膚科医・形成外科医がいるクリニックでの治療をおススメします。
当院が梅林に移転してから約1年。
すでに何名も、こうして皮膚癌の疑いで大学へご紹介しています。
プライベートな話ですが、義父の顔には、
初めてお会いした時に日光角化症(前癌状態)らしき病変があるのが気になり
紹介状を書いて、地元の皮膚科受診をすすめたところ、
切除して病理診断の結果、日光角化症で一部が既に有棘細胞癌化していました
皮膚癌は、決して珍しいことではありません。
自己判断は禁物ですよ~。
ところで昨日から花粉・・・キテますね
もう・・・ワタクシ・・・ヤバいです
目ん玉引っ張り出してゴシゴシ洗って、
鼻にホース突っ込んで洗い流してしまいたい
この季節・・・
いつもよりテンション低めで口数少なめかもしれませんが
どうぞご理解のほど、ご了承くださいませ
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